漫画「キングダム」全話最新ネタバレ感想考察まとめ【時系列ごとで簡単にあらすじと全戦いを解説】

「キングダム」全話最新ネタバレ感想まとめ【時系列ごとで全戦いを考察】
ガイマン

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キングダムの全戦いを時系列ごとで知りたい!

このような疑問にお答えするために、本記事ではキングダム最新話までの全戦いについて感想と考察を時系列ごとでまとめました。

あまりにも長いキングダム。このようなまとめ記事がなければ、混乱してしまう人も多いでしょう。

ネタバレOKな人は、本記事をどうぞ最後までご覧ください。

目次

今週のキングダム最新話はいつ?ヤングジャンプ配信速報!

最新話情報
  • 808話:8月29日配信!!
  • 809話:9月5日予定?

「キングダム」最新ネタバレ感想まとめ【韓侵攻編】

809話808話807話806話805話
804話803話802話801話800話

「キングダム」全話ネタバレ感想考察まとめ【時系列ごとで簡単にあらすじと全戦いを解説】

全編まとめ

  • 1~5巻:王都奪還編
  • 5~7巻:蛇甘平原編
  • 8~10巻:刺客急襲編
  • 11~16巻:馬陽防衛編
  • 17~24巻:山陽平定編
  • 25~34巻:合従軍編
  • 34~35巻:屯留編
  • 35~37巻:著雍攻略編
  • 37~40巻:毐国反乱編
  • 41~46巻:黒羊丘編
  • 46~60巻:鄴攻略編
  • 60~62巻:什虎城編
  • 62~64巻:武城・平陽編
  • 65~69巻:宣安の戦い編
  • 70~71巻:韓非子来訪編
  • 71~73巻:番吾の戦い編

「キングダム」王都奪還編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」王都奪還編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

王都奪還編のあらすじ

  • 信に訪れる別れと出会い
  • 山の民たちとの面会と政の覚悟
  • 絶望的戦力差の中での王都奪還
  • その後

①信に訪れる別れと出会い

時は古代中国、後に春秋戦国と呼ばれる時代。中国は多くの国に分裂し、血で血を争う戦いが泥沼化していました。

主人公の信は、そんな戦争で両親を失い、秦という国で貧しい暮らしを強いられた少年です。しかし彼は決して現状を悲観してはいませんでした。

なぜなら、親友である漂と共に、大将軍になる夢があったからです。

そんな彼らの元に、千載一遇のチャンスが訪れます。政府の役人が、2人の元を訪れ、漂のことを召し上げるというのです。

漂はこのチャンスに飛びつき、役人の元へ士官します。信は親友から置いていかれることになりました。

失意に胸を貫かれる夜、信の元に訪問者があります。それは瀕死の漂でした。

漂はなんと秦王の影武者として召し上げられたのです。この時の悲痛な信の顔は今でも忘れられない名シーンですね。

漂は今際の際、信にある場所に行くように指示します。その道中、信は梟の被り物をした不思議な少女、河了貂と出会い、彼女の助力を得ながらも敵と戦いつつ走り抜けます。

命からがら信がその場所へ赴くと、待っていたのは漂にそっくりな少年、政でした。

彼は後に始皇帝になる、秦の王です。しかし現在、宮中では政の弟によるクーデターが勃発しており、彼は命を狙われる身でした。

亡き漂のため、そして自分のために大将軍になる決意をあらたにする信。その第一歩が、まさにこの出会いだったのです。

②山の民たちとの面会と政の覚悟

一旦の無事を得た信・政・河了貂の元に、政の忠実な部下である昌文君が合流します。彼は現状を3人に説明しますが、状況は絶望的でした。

現在王都は政の弟・成蟜に占拠されつつある状況でした。王都を固める兵は8万。わずかな手勢だけで立ち向かえる数ではありません。

その時、昌文君があることを思い出します。秦の国には、400年前にかわされた山の民との同盟があったのです。

それを頼りにし、山の民の元へと赴く信一行。彼らは物々しい仮面をつけた山の民たちに連れられ、彼らの王である楊端和の前に引き出されます。

同盟の話を出す間もなく、拘束される一行。なんと楊端和は400年間も山の民を差別し続けた秦国への報復として、政の首を取るつもりだったのです。

そんな楊端和を止めたのは他ならない政の覚悟でした。彼は全ての争いに終止符を打つため、中華を統一するという野望を楊端和の元で宣言します。

この時の政の堂々とした顔は、王都奪還編屈指の名シーンですよね。彼の言葉に賛同した楊端和は、秦との同盟を復活させると宣言しました。

③絶望的戦力差の中での王都奪還

山の民の協力は得られたものの、王都を守る兵8万に対して山の民の数は3000ほど。山の民は精強ですが、どうにかできる戦力差ではありません。

そこで信達は一計を案じ、山の民が協力しに来たという名目で王都に潜入することになりました。果たして戦いの火ぶたは切って落とされます。

奇襲をかけられる形になった成蟜軍は右往左往し、信はまっすぐに成蟜の元へと向かいます。信に追いかけられて逃げる成蟜。

しかしその先には、政をはじめとした一行が待ち構えていました。成蟜をそそのかしてクーデターを首謀した竭氏も首を取られ、成蟜は万策つきます。

成蟜は政に殴られ続けたことで降伏し、王都のクーデターは終結することになりました。

④その後

再び王位に返り咲いた政は、戦後処理をはじめます。しかしその処遇はかなり甘いものでした。

反乱の首謀者は戦いの中で首を取られたものの、それに賛同した者たちはほとんどが咎めなしに生き残ることになったのです。

そして信は戦いの報酬として土地と家を与えられ、正式に秦に召し抱えられることになりました。同じく戦いで活躍した河了貂も信と同居することになります。

しかし、本当に裏で糸を引いていた呂氏については手を出せずじまい。秦は内乱の火を抱えたまま、次の戦いに突入することになります。

「キングダム」蛇甘平原編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」蛇甘平原編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

「キングダム」刺客急襲編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」刺客急襲編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

刺客急襲編のあらすじ

  • 過去を思い出す嬴政
  • 刺客が来襲する
  • 暗躍する呂不韋
  • 王騎を師に定める信

①過去を思い出す嬴政

刺客急襲編では、まずは嬴政の過去回想から始まります。彼は一時期趙という国に人質として送られていた時期があり、そこでは奴隷同然の扱いを受けていました。

絶望の日々から嬴政を救うため、協力者として活躍したのが紫夏という女性だったのですが、彼女は嬴政を逃がすため全力を尽くしますが、趙の追手に殺害されてしまいます。

②刺客が来襲する

紫夏のことを思い出し、決意を新たにする嬴政でしたが、そんな彼の元に複数の暗殺者が迫ります。彼らは早い者勝ちで嬴政を殺害し、報酬を得ようとしていたのです。

しかもその中には、魏との戦いで信たちと共に戦った羌瘣の姿もありました。なんと彼女は、伝説の暗殺者一族の末裔だったのです。

彼女は集まった暗殺者を一蹴し、嬴政の前に現れて刃を向けます。すんでのところで信が助けに来ますが、羌瘣には敵いません。

絶体絶命と思われましたが、羌瘣は何か思いつめたように嬴政と信を見逃し、その場を後にするのでした。

③暗躍する呂不韋

暗殺者集団を雇ったのは呂不韋の仕業であることが明かされます。彼は嬴政が正式な王になる前に暗殺し、実権を握ろうとしていたのです。

しかし証拠はなく、呂不韋は平然と嬴政と信の前に姿を現します。憎い敵であるのにもかかわらず、信はその器の大きさ、オーラの巨大さに呑まれてしまいました。

そのため信は、嬴政を守るためにもっと自分が強くならなければならないことを再確認します。

④王騎を師に定める信

信はさらに強くなるため、王騎への弟子入りを申し出るのですが、残念ながら無下に断られてしまいました。

それでも信が諦めず頼み込むと、王騎は信に課題を示します。これをクリアすれば、信は晴れて王騎の弟子になれるというのです。

「キングダム」馬陽防衛編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」馬陽の戦い!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

馬陽防衛編のあらすじ

  • 馬陽に攻めてくる趙
  • 激突する秦と趙。そして現れる武神
  • 趙の三大天・李牧の策略
  • 王騎の最後と戦の終焉

①馬陽に攻めてくる趙

中華平定へと乗り出そうとした矢先、秦の土地である馬陽に趙軍が向かっているという報告が入ります。

馬陽で防衛に使える兵は量こそ多いものの、ほぼ農民上がりで士気も低い状態。これを心配に思った昌平君は、秦軍の切り札である大将軍・王騎を総大将に任命しました。

ここまで隠居していた王騎でしたが、その提案を受けて立ち上がり、馬陽へと出陣することになります。

②激突する秦と趙。そして現れる武神

両軍が布陣し終えた後、信たちは左翼の戦いを任されます。この時、信たちは総大将である王騎に「飛信隊」という部隊名を与えられます。

飛信隊は左翼に突っ込み、罠にはまりながらも趙の将軍を討伐。左翼は秦の勝利になりました。他の戦いも王騎の軍略が冴えわたって秦軍は大幅有利を勝ち取ります。

しかし、懸念点もありました。趙軍の総大将・龐煖が姿を現していなかったのです。そして懸念の通り、龐煖が現れます。

龐煖は武神と名乗り、羌瘣との死闘を望みました。このときの雰囲気はまさに春秋戦国の呂布です。

③趙の三大天・李牧の策略

なんとか龐煖を撤退させ、さらに全体としても有利にことを運んでいた秦軍。

戦いの波に乗り、王騎は軍を率いて龐煖を追いました。戦いはもつれ、王騎と龐煖、総大将同士の一騎打ちが全てを決める状態となります。

両者は互角の勝負を繰り広げますが、王騎の刃が龐煖に届こうとしたまさにそのとき、趙最強の軍師である李牧が現れました。思わぬ伏兵により、王騎は絶体絶命に陥ります。

李牧は最初から、この戦で王騎を討つつもりだったのです。

④王騎の最後と戦の終焉

王騎は奮戦しますが、数の力と龐煖の強さには敵わず、最終的には龐煖に討ち取られてしまいます。この時の信の表情が印象的です。

最期の瞬間、王騎は信に自らの矛と大将軍としての矜持を託します。飛信隊の面々は囲まれていたものの、趙軍の追撃はぬるく、逃げ切ることができました。

王騎を討つという目的を達成した趙軍は、これ以上戦う必要がなかったのです。こうして戦いは名目上、馬陽の防衛に成功して勝利となりました。

しかし、失った王騎という柱は秦にとってあまりにも大きく、嬴政や信の顔にも勝利の喜びはありませんでした。

「キングダム」山陽平定編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」山陽の戦い!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

山陽平定編のあらすじ

  • 秦趙の『同盟』
  • 魏攻略はじまる
  • 魏軍総大将廉頗との戦い
  • 廉頗強襲

①秦趙の『同盟』

王騎が亡くなってからそれほど時間の経っていない時期のことです。なんとその王騎を仕留めた大敵である、李牧が秦へ来ることになったのです。

当然、秦の諸将は李牧の暗殺を企てます。李牧も当然それは承知しており、まさに一色触発状態のまま両者は相対することになりました。

秦側の代表者は呂不韋で、両者の将軍は2人の会話を、固唾をのんで見守りました。最初に口を開いたのは李牧です。

曰く、秦は魏を攻めたい一方で趙は燕を攻めたい一方、お互いの国が邪魔で攻めることができない状態が続いてる、と述べました。そこで李牧は秦が魏を攻めているのなら趙は手出しをせず、趙が燕を攻めているなら秦は手を出さないことを提案しました。

呂不韋はこの提案を飲むも、趙の城をひとつ明け渡すことを提案して李牧もそれを承諾。李牧は無事に趙に帰ることになり、一時的な秦趙の同盟がなりました。

②魏攻略はじまる

いよいよ魏の攻略がはじまると、信は戦場で自分と同じく若い将軍に出会います。それが王賁と蒙恬です。

2人は信とは違って名族出身で、洗練された武と知略で、信を出し抜いて手柄をあげていきました。信率いる飛信隊もまた、彼らに負けず、手柄をあげていきます。

連戦連勝を繰り返す秦軍でしたが、そこに大きな暗雲が立ち込めます。秦軍の1000人将を、正体不明の敵が暗殺したのです。

その正体不明の敵こそ、魏の総大将、廉頗の腹心である輪虎でした。

③魏軍総大将廉頗との戦い

総大将が廉頗だと伝わり、秦軍は浮足立ちます。廉頗は元々趙の将軍で、「三大天」と呼ばれる李牧と同格の将軍だったからです。

しかも、廉頗には輪虎をはじめとして強力な部下が4人おり、部隊の厚さは相当なものでした。秦軍が圧倒的優勢だった山陽攻略戦は、一転してほぼ五分の状態にもつれ込むことになりました。

そんな沈黙を破ったのは、意外にも廉頗軍の方でした。秦の将軍を暗殺した輪虎が、圧倒的なスピードで本陣へと突撃してきたのです。

しかも同時に本陣に廉頗が現れ、一転して秦軍はピンチに陥ることになりました。

④廉頗強襲

信は廉頗の腹心輪虎と戦い、死闘を演じてなんとか討ち取ります。休む暇もなく信は本陣へと帰りますが、そこにはすでに総大将蒙驚と相対する廉頗がいました。

王騎と互角レベルの強さを持つ廉頗のプレッシャーに押し負ける信。しかしただ1人、蒙驚だけは廉頗に対して堂々と問答を続けました。

彼との問答の中、王騎のことを「六将軍の面汚し」と罵倒されたことで激昂した信。彼は王騎の最期を、偉大さを廉頗に伝えます。それを聞いた廉頗は次の時代の風を感じて和睦を申し入れ、それが締結されたことで秦の勝利に終わりました。

「キングダム」合従軍編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」合従軍編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

合従軍編のあらすじ

  • 合従軍結成
  • 合従軍の進行
  • 諸刃の奇策・函谷関の戦い
  • 将軍たちの函谷関
  • 武神との再度の対峙・受け継がれる火
  • 最後の戦い・蕞の戦い

①合従軍結成

秦と趙が同盟を結んだ上、秦は山陽という土地を自分の管轄下に置くことを宣言しました。このことは、秦以外の国に「これから国を侵略していく」という意志表示に他なりません。

秦の意思表示に、誰よりも強く焦燥を募らせていたのは、ほかならぬ李牧でした。超が同盟を守り続けると仮定すると、中国の勢力図をまるまる塗り替えかねません。

そこで李牧は、妙案を案じます。一度秦には攻撃せず、神速の戦術で燕の将軍を討伐します。このことで李牧の強さは秦以外の国にも知れ渡ることになり、また李牧に注目が集まるのです。

そんな李牧は楚の賢人、春申君を説得し、秦以外の国の話し合いの場を設けます。有名になったからこそできた会合。その結果、彼が中心になって作り上げられたのが、秦以外の六国がそれぞれ精鋭と軍を出し合った合従軍でした。

このことを秦は知る由もありません。しかし、すでに状況は刻一刻と変化し、絶体絶命といっても過言ではない状況に陥っていたのです。

②合従軍の進行

6方向から同時に軍に攻められる秦。しかも侵攻部隊は城には駐屯すらせず、真っすぐ秦の首都に向かってきます。いくら秦が大国といえど、6国を同時に相手する軍事力は持っていません。ましてや、王騎が倒れ、大幅に弱体化した秦です。状況はまさに絶体絶命でした。一人の読者としても、ここは恐怖を感じましたね。

首都陥落は時間の問題と思えました。絶望感と混乱が秦の王宮を包みます。いつもは冷静な秦の重鎮でさえも狼狽え、これから何をすべきか話もまとまりません。そんな絶望感溢れる空気を覆したのは、他ならぬ嬴政の激でした。

嬴政の一喝によって冷静さを取り戻す秦軍。しかし、しっかり分析すればするほど、状況は『詰み』に近い状態でした。そんな中、ひとつの希望が見えます。

蔡沢という呂不韋の部下が、合従軍を構成する国のひとつである斉の国に顔がきくというのです。彼はちょうど外国に出ており、まさに合従軍を止めるのにうってつけのタイミングでした。

果たして蔡沢は斉の国に赴き、その王と対峙します。蛇を咥えて出てくるというショッキングな登場をした斉王に臆さず、蔡沢は斉の国が合従軍に参加する意義をあらためて考え直すように説得しました。

斉の王はしばらく熟慮したあと、合従軍から自らの軍を引くことを決意。このことによって、合従軍は6国から5国へと弱体化しました。しかも、斉が合従軍を抜けたことは、秦にとってもうひとつのメリットがあります。

それは、斉という国を「味方」から「敵か味方かわからない存在」にしたことで、常に背後に気を配らなければならないようなった、ということです。

つまり、今まで目の前だけを見ていればよかった合従軍が、背後も気にする必要が出てきました。

これだけで撤退させることはできないものの、時間を稼げれば敵の士気は落ち、守る算段ができるようになります。一点して希望が見え始めました。

キングダムは、こういった「外交」を描くのが本当にうまいと思います。昌平君の策。そこから即座に動いた蔡沢。戦わずして一国を退けたシーンは震えましたね。

③諸刃の奇策・函谷関の戦い

ただ、いくら希望が見えたといっても、多勢に無勢なのは変わりありません。しかも、刻一刻と状況は悪い方向に傾いています。そんな中、昌平君は諸刃の奇策を決定します。

その作戦とは、あえて首都までの防衛線を取り払い、首都の目と鼻の先、函谷関に合従軍を招き入れることで、首都を防衛する作戦です。当然、この作戦は負ければあとがなくなる、まさに諸刃の作戦です。

当然反対意見があがりますが、昌平君はそれを一蹴。秦の一大事であることを強調し、そして秦が生き残るためにはこの作戦しかないことを強調しました。昌平君の覇気に圧倒され、反対していた重臣たちも納得。

合従軍と秦の決戦の場は函谷関に決まりました。果たして作戦は実行され、合従軍と秦軍は函谷関で相対することになります。合従軍の面々はいずれもが強力な武将ばかりです。それを迎撃する秦軍もまた強力な面子が揃っていました。

そんな中、飛信隊は将軍・麃公の指揮の元、趙軍と相対することになります。麃公は王騎にも匹敵するレベルの強さを持った武将です。戦の独特の「ニオイ」をかぎ分け、必要だと思えば兵法書で禁じられているような戦術もする、本能型の将軍といわれています。

信もまた同様の才能を持っており、彼はどこか麃公に似たものを感じながら戦は開戦するのでした。

④将軍たちの函谷関

函谷関でそれぞれの戦いが幕を開けます。まず、信たちの戦いは麃公が攻撃をしかけて開戦しました。圧倒的な攻撃力を前に趙軍は大きく後退しますが、敵陣の深くまで切り込んでしまった麃公は包囲されて窮地に陥ります。

しかし、この突撃のメリットを見逃さなかった信は敵軍の中に置いてかれた麃公軍をまとめ上げます。この様を見て、麃公は信の中に、自分の中と同じ「本能型の武将」の才能を見出しました。

麃公軍をまとめあげて趙軍を追い詰めようとする信ですが、そこを万極がつけ狙います。かつての経験、そして長平での恨みを重ねた万極はまさに恨みの塊となり、信軍へ突撃しました。

万極の強さに混乱する秦軍。しかしそれを救ったのは、ほかならぬ信でした。強敵・万極と相対する信。2人は互角の戦いを繰り広げますが、万極の恨みを受け止めながらもそれを一蹴した信は反対に彼を討ち取ります。

信の勝利によって秦軍は勢いづきますが、趙軍大将を討つには至りません。戦いは長いにらみ合いに発展することになりました。

一方、楚軍と相対していたのは秦の強力な武将・蒙武でした。彼に加え、元・王騎の副将、謄が戦場を掻きまわしますが、楚軍の守りは非常に硬く、なかなか突破することはできません。にらみ合いが続く中、それを切り崩したのは蒙武でした。

楚軍を率いる大将軍・汗明に、蒙武が高度な戦術を使って切り込んだのです。混戦の中でも一切動じない汗明と相対する蒙武。彼らの戦いは一騎打ちに持ち込みます。伝説の六将軍すら撃退したと豪語する汗明は、その言葉に偽りはなく、凄まじい実力を見せます。

しかし蒙武はそんな汗明に一歩も引かず、血を流しながらも決戦を挑みました。ほぼ互角といって打ち合いの末、最後に地面に倒れたのは汗明でした。この勝利によって、汗明軍は崩壊。一気に秦軍が勢いづきます。

しかし、楚軍は汗明の死すら利用し、函谷関の裏手に回っていました。疲弊しきった秦軍は浮足立ち、狂乱します。函谷関の崩壊が見えていました。

そこに現れたのは、別の場所で燕の軍と相対していたはずの王翦です。彼は心理戦によって燕軍に戦わずして勝ち、あらかじめ函谷関の裏手に回っていました。結果、楚軍の決死の作戦は崩壊。函谷関での合従軍の敗北が確定的になります。

韓軍に関しても桓騎の奇策によって総大将が倒れており、秦軍は完全に函谷関を守護することができました。ところが、信は何か嫌な予感を感じます。この戦の最中、李牧の動きが完全に見えなかったのです。

合従軍の撤退が始まる中、函谷関の裏手へ走る信と麃公。そこには、ひそかに集めた軍と共に山を越えて首都を突こうとする李牧の姿がありました。

⑤武神との再度の対峙・受け継がれる火

麃公と信は李牧の軍を切り抜けながら、今回の作戦の総大将たる李牧に迫ります。しかしその前には、李牧の力である龐煖が立ちふさがりました。信は、再び武神龐煖と相対したのです。

その圧力に気おされる信ですが、麃公は一切怯むことなく龐煖へと挑みかかります。王騎との決戦の時よりもさらに強くなった龐煖とほぼ互角に打ち合う麃公。信は周囲の兵と切り結びながら、その戦いを、固唾をのんで見守りました。

しかし、麃公の刃は龐煖には届きません。彼は今一歩のところで龐煖に敗れます。彼は信に振り向くと自らの盾を託し、「火を絶やすでないぞ」と伝え、戦場に沈みました。

怒りのままに龐煖へ挑みかかろうとする信でしたが、同行していた将軍が信を止めます。彼にとって大切なのは、龐煖を討ち取ることではなく、首都を、そして嬴政を守ることだからです。

龐煖に挑みかかることのできないふがいなさ、くやしさを滲ませながら、信たちは少しでもはやく嬴政に援軍を送れるように馬を走らせました。

⑥最後の戦い・蕞の戦い

一方首都では、大きな混乱が巻き起こっていました。首都に迫った趙軍たちに混乱した国民や重臣たちが、それぞれの思惑で動き始めたのです。特に怪しい動きをしていたのが呂不韋でした。彼は嬴政の首を取ることで趙軍に無血開城をし、李牧に取り入る算段だったのです。

そんな中、嬴政は自ら鎧と剣を身に着けます。彼は、自分自ら兵隊を率いて、首都の目の前に築かれた最後の城、蕞を守り切ることを決断したのでした。

秦軍は数こそ揃ってはいたものの、首都に残った秦軍の内、半分以上は女性や老人、子どもです。それを率いて徹底抗戦を果たすなど、正気の沙汰ではありませんでした。

そんな絶望的な状況の中、信たちがすんでのところで到着します。それを含めても、状況は決してよくはありません。しかし、嬴政は決して絶望に沈まず、李牧軍相手に決死の防衛作戦を展開しました。

兵の質や戦の備えを考えると、戦えるのは8日が期限です。それまでに援軍が来なければ、戦いは秦の敗北は決定的でした。しかし7日目、楊端和が山の民を率いて援軍に現れます。この援軍によって大勢は決し、李牧は撤退を開始。

残った龐煖も、信が一騎打ちをしかけ、片腕を負傷していたこともあって撤退させます。こうして、李牧肝いりの策も跳ね返し、秦軍は合従軍から国を護ることができたのです。

この戦いの功績によって信は三千人将に昇格し、天下の大将軍に近づくことになります。

「キングダム」屯留編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」屯留編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

屯留編のあらすじ

  • 成蟜軍出陣!
  • 飛信隊、壁軍出陣!
  • 成蟜救出劇

①成蟜軍出陣!

趙軍の屯留への侵攻の不自然さを感じながらも、早急に向かうことが出来る将軍がおらず困っていると、呂不韋が「大王が出陣してはどうか。」と提案。

呂不韋が大王不在の間に何か企んでいると察した成蟜は自分が行くと立候補し、代理として成蟜が出陣することになります。

成蟜の出陣は、この時にちょうど、第一夫人である瑠衣が屯留に帰郷中だったこともあり、自らの手で瑠衣を守るためでもあったと考えられますね。

そして屯留の城前で昧広将軍率いる趙軍と相対し、成蟜軍vs昧広軍の乱戦になりましたが、成蟜軍が優勢になると昧広軍はあっさりと全軍退却。

たった半日で成蟜軍の勝利となり、屯留は歓喜の渦に包まれました。

これも後々考えると、屯留の人々が成蟜を信頼するように仕組まれていたことだったのだと分かりますね。

②飛信隊、壁軍出陣!

趙軍の討伐のために出陣した成蟜ですが、あろうことか屯留で自らが首謀者として反乱を起こしたという知らせが咸陽に届きます。

政は成蟜がこんなに前ぶれもなく反乱を起こすわけがないと違和感を覚え、謀略にはめられているのではないかと考え、壁軍と飛信隊に協力を依頼。

壁軍を反乱の討伐軍として、飛信隊は成蟜の救出実行部隊として、屯留へ向けて出陣しました。

壁軍は盟平野で反乱軍と成蟜軍に敗れたはずの昧広軍と相対し、一時はピンチに陥りますが、飛信隊の到着と壁軍の正攻法の戦いによって、日をまたがずに勝利しました。

この盟平野の戦いでは羌瘣考案の新技も登場していましたね。

羌瘣が飛信隊に戻ってきて、なんだか飛信隊全体が活性化したような感じがしました。

そして攻城戦に突入です。これも圧倒的な軍力によって城内侵入に成功します。

飛信隊の勢いや圧倒的な感じがやはり良いですよね。

③成蟜救出劇

城内に侵入した飛信隊は、捕虜たちに成蟜の居場所を聞くが、誰も成蟜の姿を見ていないことから、成蟜が謀略にはめられていることを確信。

その頃成蟜は地下牢を脱出したあと、瑠衣を救出し共に逃亡。

しかし成蟜は深手を負っており、瑠衣に先に行って助けを呼んでくるよう指示。

瑠衣は必死に走り、外に出たところで飛信隊と遭遇し、飛信隊は急いで向かったが、既に成蟜の身体は冷たくなっており、瑠衣と信への言葉を残して命を落とします。

「キングダム」著雍攻略編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」著雍の戦い!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

著雍侵攻編のあらすじ

  • ①奪われた著雍
  • ➁信の戦い
  • ③王賁の戦い
  • ④戦いの終わり

①奪われた著雍

合従軍の進行によって著雍という要所を奪われたしまった秦。この国は魏や趙を侵攻する上で非常に重要な要所でした。

そこで謄は飛信隊と王賁に援軍を要請。これを快く受けた2人は、魏の守る著雍に向かいました。

ところが彼らの前に、前時代に亡くなったはずの将軍たち、魏火龍が立ちはだかります。

②信の戦い

信は敵陣へと突っ込みますが、その前に魏火龍の1人凱孟が立ちはだかります。豪胆な性格の彼は信と一騎打ちを申し出ました。これを受ける信でしたが、なんとその間に河了貂が敵に捕らえられてしまいます。逆に、飛信隊は敵軍の軍師を生け捕りにしました。

その後両軍は交渉して人質交換を行います。そしてもう一度総大将同士での一騎打ちを提案しますが、今回は無策ではありません。信を囮にして、その間に本陣を強襲する作戦です。

互角の一騎打ちを繰り広げる中、謄から援軍が来たことで軍の面でも形成は逆転。戦場は一気に信たちの有利に傾きました。

③王賁の戦い

王賁は苛烈な勢いで敵へと突っ込みますが、魏火龍の1人、紫拍の槍によって負傷してしまいます。一旦撤退して治療する王賁。状況は撤退か援軍を待つべきでした。しかし王賁は頑として攻撃にこだわります。

部下に止められながらも紫拍との再戦に挑む王賁。彼は初見では対応できなかった紫拍の素早い槍術に見事対応し、彼を討ち取って本陣へと駆け上がりました。

④戦いの終わり

飛信隊から別動隊として本陣へ向かっていた羌瘣は本陣を強襲。総大将である呉鳳明を討ち取ります。しかし、討ち取ったのは彼の偽物でした。追いついた信が呉鳳明を探して追い詰めす。

ところが呉鳳明は自分の師匠を盾にして逃げてしまいました。これによって秦の勝利は確定し、魏攻略の足掛かりが出来上がります。

「キングダム」毐国反乱編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」毐国反乱編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

毐国反乱編のあらすじ

  • ①嬴政の母の不穏な動き
  • ②毐国・建国
  • ③毐国内でのひと悶着
  • ④戴冠式での戦い

①嬴政の母の不穏な動き

嬴政の母親の勅命により、山陽の長官を嫪毐なる謎の人物に変えることが決まりました。彼は、嬴政の母親=太后の宦官で、噂では太后と密通していた男です。

不振な動きに嬴政たちが困惑する中、太原という都市に太后が嫪毐を伴って向かったとの報が入りました。

②毐国・建国

太原に入った太后は、なんとそこに毐国という新しい国を作る宣言を行いました。その王は当然嫪毐で、秦は突然国内に別の国家を抱えることになったのです。

突然の動きに困惑する王宮内ですが、先にやるべきことが山積みだったために、毐国への対応は後回しになりました。しかしその内、毐国はどんどん巨大な国家へと変わっていくことになります。

③毐国内でのひと悶着

毐国の王、嫪毐は本来想定した以上に毐国が大きくなることに焦っていました。なぜなら、そもそも嫪毐は毐国を大きくする気はなく、太后の心休まる場があればそれでいいと考えていたからです。

しかし、現実はそううまくいきませんでした。毐国に潜入していた楚の国のスパイが、嫪毐と太后の子どもを人質に取り、秦への挙兵を迫ったのです。仕方なくそれに同意する嫪毐。彼の無謀な新軍がはじまります。

④戴冠式での戦い

一方秦では嬴政の戴冠式が行われていました。戴冠式の隙をついて進軍する反乱軍。その狙いは秦の打倒よりも、嬴政の娘の暗殺にあったようです。

そこを跳ねのけたのが信でした。間一髪のところで反乱軍を跳ねのけた信たちの元に、戴冠式を終えた兵士たちが続々と援軍にやってきます。嫪毐の反乱は、いともたやすく終焉しました。

その後、反乱に関与した人物は処刑、もしくは島流しにされます。当然その中心人物となった嫪毐も対象でした。彼は太后に笑顔を見せたまま処刑されます。こうして、嬴政の政権が幕を開けたのでした。

「キングダム」黒羊丘の戦い編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」黒羊丘の戦い編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

黒羊丘の戦い編のあらすじ

  • 黒羊丘の戦い・開戦
  • 一進一退の攻防
  • 桓騎の策
  • 黒羊丘の戦い・終幕

①黒羊丘の戦い・開戦

呂不韋が身を引き、嬴政の母による反乱が治まったことでついに対外戦争へと乗り出す秦。最初に目標に定めたのは趙でした。

そのための最初の関門となるのが黒羊丘という地域で、ここは5つの丘が並ぶ難所です。その攻略任されたのは、飛信隊と桓騎軍。

対する趙軍は、これまで何度も戦った慶舎を総大将に据え、桓騎と飛信隊を迎え撃ちます。

②一進一退の攻防

黒羊丘の戦いは熾烈を極め、信も桓騎も二の足を踏み続けていました。なんとか5つある丘をひとつ奪取したものの、戦いは3日目までは拮抗状態に持ち込みます。

桓騎軍は初日以降全く動かず、3日目も何もせずに動きません。信や河了貂は桓騎の不審な動きに業を煮やしますが、これは桓騎の策でした。

③桓騎の策

桓騎が動かなかったことで、最初に動いたのは慶舎でした。彼は飛信隊を壊滅させようと動き始めていたのです。ところがそれを予測していた桓騎は、攻め入る慶舎の横をつき、桓騎の部隊が慶舎の軍を包囲します。

桓騎の策によって窮地に陥った慶舎は退却しようとしますが、そこを信が仕留めることに成功しました。しかし、趙軍の将軍たちは戦闘継続を選択します。それを見た桓騎は、部下を呼びつけてある策を実行するのです。

④黒羊丘の戦い・終幕

桓騎軍は軍を集め、黒羊丘にいる趙軍側の村の虐殺と焼き討ちをはじめます。信がそれに激怒して止めようとしますが、時すでに遅く、村は全て焼かれることになりました。信は当然桓騎に詰め寄りますが、うまくかわされてしまいます。

桓騎軍は焼き尽くした村の死体を全て集め、悪趣味な死体のオブジェを作ります。これを趙軍に見せつけることで、将軍たちのトラウマを呼び覚まし、このまま黒羊丘を戦場にするのなら同じことが繰り返されると警告したのです。

結果、趙の将軍は戦意を喪失して撤退。結果的に、桓騎は黒羊丘をいとも簡単に制圧して見せました。やり口はどうあれ、桓騎軍はほとんど痛みを伴わない圧倒的な勝利でした。

「キングダム」鄴攻め編! 感想と考察をまとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」鄴攻め編! 感想と考察をまとめ【ネタバレ注意】

鄴攻め編のあらすじ

  • 奇策中の奇策
  • 李牧の策・王箭の策
  • 兵糧が尽きるまでに先手必勝
  • 武神との戦いと戦いの顛末

①奇策中の奇策

秦が中華統一を果たすためには、かなり早い期間での趙攻略が必須でした。しかし、趙は難攻不落、ましてやあの李牧がいる国です。どう計算しても10年以上かかる計算になってしまいます。

そこで秦は短期戦を意識し、奇策中の奇策を打ち出すことになります。それが、趙西部と鄴を同時に攻める奇策中の奇策でした。この時、趙西部の戦いは完全に囮で、真の目的は鄴です。

鄴攻めを担うのは王翦・桓騎・楊端和。そしてもちろん、信・蒙恬・王賁たち若い将軍たちもその行軍に付き従っていきました。

そしていよいよ、鄴へと進路を変更。鄴が狙いだと察知した李牧が妨害工作をしきますが、軍はそれぞれの形でそれを回避。鄴へと向かって行進し続けます。

②李牧の策・王翦の策

調子よく敵を切り抜け続けた秦軍。趙軍の要所である列尾という土地もあっさり奪取し、鄴への到達も時間の問題かと思われました。ところが、列尾にたどりついた秦軍は大きな問題にぶちあたります。

というのも、列尾の要塞は意図的に穴だらけに作られており、ここを維持して戦うのは不可能だったからです。当初の予定では、列尾を鄴攻めの拠点とし、そこから鄴を攻めとる予定だったのですが、これでは当初の策が使えません。

これらは全て李牧の策でした。あっさり列尾を奪取できたのも、秦軍にあえて列尾を取らせることを前提していたのです。

そこで王箭は列尾を維持することをやめ、直接鄴に進軍。その構造を見て策を練ります。彼が取った作戦は、鄴周囲の小さな城を攻め落とし、難民を大量発生させる作戦でした。

こうすることにより、鄴へ集まった難民は鄴の兵糧を食べつくし、いずれ鄴は維持ができなくなります。いわゆる兵糧攻めが王翦の作戦だったのです。

③兵糧が尽きるまでに先手必勝

王翦の策を成功させるためには、鄴を包囲する部隊の他、鄴が落ちた際、王都からなだれ込んでくる部隊を制圧する部隊が必要になります。そこで王翦は、王都部隊を先手必勝で叩くため、特に脅威となる土地へと部隊を進めました。

桓騎軍は鄴を包囲、楊端和軍は橑陽・信、蒙恬、王賁らは王箭に率いられ閼与という土地に向かうことになります。それぞれの部隊での戦いがはじまりました。

山の民たちの前に立ちはだかったのは、舜水樹という李牧軍の副将です。楊端和は山の民の戦術を基にどんどんせめていきますが、対する趙軍も別の山の民の力を借り、戦いは熾烈を極めます。最終的に楊端和が勝利し、鄴の兵糧攻めが成るのを見守ることになりました。

王翦率いる部隊は、途中で朱海平原を挟んで李牧軍と相対します。お互いに主力同士をぶつけあう死闘が続きます。しかし、李牧軍は防御気味で、積極的に攻めには出てきません。なぜなら、普通に戦っていれば秦軍の方が先に兵糧が尽きるからです。

そのため、秦軍は強固な守りを誇る李牧軍に対して、なるべく速攻で攻め落とす必要が出てきました。それを意識して次々と趙軍を切り抜ける秦軍。

中でも信の攻撃力は軍を抜いており、刃が李牧へと迫ります。ところがそれを止めたのが、あの武神・龐煖でした。

④武神との戦いと戦いの顛末

龐煖に最初に突っ込んだのは羌瘣でした。その身に神を降ろして龐煖と戦う羌瘣ですが、ひたすら武を研ぎ澄まし続けた龐煖には及ばず、打ち払われてしまいます。そこに到着したのが信。彼はすでに満身創痍だったものの、龐煖へと立ち向かいました。

死闘を重ねる内、お互いにボロボロになっていく信と龐煖。しかし、いくら刃を受けても信が倒れることはありません。龐煖は信の内に、これまで龐煖が無駄だと斬り捨ててきた「他人」という存在があることに気が付きます。

他人に頼らず、他人を排除して武を突き詰める龐煖では、たくさんの人に支えられた信には勝てなかったのです。ついに信は龐煖を倒しますが、同時に信も倒れてしまいました。

倒れた信の元に駆け寄る羌瘣。彼女は、一族に伝わる禁術を用いて信を蘇生させます。蘇った信は、仲間たちに感謝の意志を伝えると、全員で喜びをかみしめました。

その後、李牧は鄴へ撤退するものの兵糧の枯渇によって鄴は解放。鄴は陥落しました。しかも、斉から兵糧が到着したことによって鄴の維持も容易になります。なんと王箭は、鄴陥落を見越して最初から斉の国と兵糧の約束を取り付けていたのです。

そして斉の国は実質秦に降伏をしており、これによって中華統一は大きく前進しました。信と王賁・蒙恬は、今回の戦いにより将軍として出世することになります。

「キングダム」什虎城の戦い編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」什虎城の戦い編!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

什虎城の戦いのあらすじ

  • 魏との同盟のため什虎へ
  • 什虎攻略戦開幕
  • 騰の感じた違和感
  • 蒙武と満羽

①魏との同盟のため什虎へ

趙の防衛線の前に二の足を踏み続ける秦軍を見かね、昌平君が魏との同盟を提案します。なぜなら、魏は趙を攻める上で最も警戒しなければならない相手だからです。魏との同盟が成れば、秦は全力を持って趙攻略に当たれます。

しかし、魏が簡単に同盟に同意してくれるはずがありません。そこで秦は、楚の国が持つ什虎という城を取った後、それを魏に無料で明け渡すことを提案します。この奇策に魏は同意の意志を示し、秦は什虎を取ることになりました。

②什虎攻略戦開幕

秦の総大将は大将軍となった蒙武。それに加えて、魏軍の援軍が加わりました。什虎は「四将」と呼ばれる高い実力を持つ将軍たちが守る土地で、彼らを倒さなければ什虎を攻略することなどできません。

特に四将の1人、満羽は奇行が目立つものの圧倒的な実力を持つ将軍で、魏の援軍と共に挟撃を計るものの通じず、両軍の戦いは拮抗します。

③騰の感じた違和感

蒙武に従い、戦いを続けていた騰は戦いに違和感を覚えます。彼らには何か、これまで戦ってきた相手とは違うものを感じたのです。その違和感の正体は、四将の一人である寿胡王から明かされます。

というのも、什虎の守護を担う者たちは全員が亡国の将で、そもそも楚の国になんら忠誠心を持っていなかったのです。いわば、彼らは全てを亡くした背負うもののない将軍たちでした。

④蒙武と満羽

蒙武と満羽は一騎討ちをしますが、満羽の圧倒的武の前に蒙武は劣勢に立たされます。しかし、それでも蒙武は諦めません。彼の双肩には、国や民といった大切なものが背負われていたからです。

それを見た満羽は戦いの手を止めます。ほぼ同時に、騰によって本陣が強襲。これを致命的と見た満羽は、蒙武と再戦の約束をした上で撤退し、戦いは秦軍の勝利となりました。

「キングダム」武城・平陽の戦い!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」武城・平陽の戦い!感想と考察まとめ【ネタバレ注意】

武城・平陽の戦いのあらすじ

  • 飛信隊・王賁に合流
  • 影丘攻略
  • 無謀に見える桓騎の突撃
  • 捕虜の処遇

①飛信隊・王賁に合流

什虎を抜いた秦は安心して趙を攻めることができるようになりました。そこで、各隊は趙へと進行をはじめます。最初に立ちはだかったのは、「武城」と「平陽」という土地でした。

そんな中、六将軍となった桓騎は平陽を狙い、明らかに攻めづらい土地である影丘という地域を狙い続けていました。当然犠牲者が多く出るものの、桓騎は前進の指示を出し続けます。その中には、王賁率いる部隊の姿もあります。

飛信隊は王賁救援を要請されて影丘に辿り着きますが、王賁の部隊は壊滅寸前に陥っていました。なんとか王賁を助けた信は、彼からの情報を基に影丘攻略を目指します。

②影丘攻略

死屍累々の状況から王賁を救出した信。王賁によると、敵軍は要所に「狩り場」を設けており、そのせいで王賁は甚大な被害を受けてしまったそうです。そこで信は、敵軍が最も予想していない断崖絶壁から攻め入ることを提案します。

命の危険を感じながらも断崖絶壁を登り切る信。敵軍も対応しようとしますが、飛信隊の勢いの前に呑まれていき、信は最終的に影丘を仕切っていた将軍を討ちました。

③無謀に見える桓騎の突撃

一方の桓騎軍は、ひたすら突撃を繰り返していました。無意味に見える突撃の結果、桓騎軍の重鎮・雷土が敵に捕まり、処刑されてしまいます。それでも桓騎は突撃を止めることはありません。

桓騎の理解できない指示に味方の士気も下がりつつあった瞬間、突如敵軍総大将の目の前に桓騎が現れます。なんと桓騎は、無意味に突撃をすると見せかけて部下たちに死んだふりをさせ、敵軍総大将を囲ませていたのです。

桓騎は容易く敵総大将を葬り、一瞬にして戦場を逆転させました。

④捕虜の処遇

戦の勝利によって、桓騎軍には多くの捕虜が降ります。そんな中、桓騎は雷土が処刑されたことを知りました。

これによって桓騎は突如捕虜を1人1人始末していきました。その数は10万人。この犠牲者は、後の歴史にも記録されることになるのです。

「キングダム」宣安の戦い編! 感想と考察をまとめ【ネタバレ注意】

「キングダム」宣安の戦い編! 感想と考察をまとめ【ネタバレ注意】

宣安の戦いのあらすじ

  • 宣安へ
  • 李牧軍急襲
  • 肥下の戦い
  • 桓騎がたくしたもの

①宣安へ

武城・平陽を攻略した後、そのまま超の首都へと進軍する秦軍。軍14万を率いるのは大将軍に昇格した桓騎で、率いられる軍の中には飛信隊・蒙恬の部隊もいました。

しかし首都の前には強固な長城が築かれており、これを突破するのはいかに桓騎軍といえども不可能でした。そのため、秦軍はこの城を迂回するため、宣安という土地に向かうことにしたのです。

②李牧軍急襲

宣安へ向かう秦軍。調子よく趙軍を撃破していく秦軍ですが、宣安にある平野に到達したときに状況が大きく変わります。なんと、この平野には李牧軍31万が待ち構えていたのです。

山での戦いとは異なり、平野での戦いは数が多い方が圧倒的に有利。しかも2倍差以上はあるという大軍ですから、包囲を受けた秦軍は死地に飛び込むことになりました。

信や蒙恬たちはなんとか包囲を突破し、彼等の奮戦もあって最初に目標としていた宣安を落とします。宣安を落としたとはいえ、いまだ桓騎軍は窮地なのは事実でした。それを覆すため、桓騎は次の攻撃目標を設定します。

③肥下の戦い

桓騎が攻撃目標に設定した肥下という土地は、避難民の多く集まる土地です。それを聞いた趙軍は、もう桓騎に虐殺はさせまいと、全軍が肥下に急行します。

しかしこれこそが、桓騎の狙いでした。虐殺を防ごうとして、李牧軍の動きが足早になることを読んでいたのです。桓騎は李牧を奇襲し、蒙恬と信は返す刀で戻ってくる李牧軍の足止めを担当。

圧倒的不利な状況下での戦いから、桓騎は逆に李牧を包囲するのに至りました。一斉に桓騎軍が李牧に襲い掛かるものの、彼を守る親衛隊の壁は厚く、それを突破することは叶いません。

結局戻って来た趙軍により、桓騎はあと一歩のところで討ち果たされてしまいました。

④桓騎がたくしたもの

桓騎はあらかじめ自身の終わりを予感し、信に伝言と大将軍の証である首飾りを預けていました。それを受け取った信は、桓騎の心に少しだけ近づきます。彼は果たして悪だったのか、という問いに、否定できるようになったのです。

こうして肥下の戦いは秦軍の敗北に終わりました。勢いづいていた秦軍は、桓騎という強大な戦力を失い、中華統一の出鼻をくじかれることとなったのです。

「キングダム」韓非子来訪編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

「キングダム」韓非子来訪編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

韓非子来訪編のあらすじ

  • 外交に行く信
  • 韓非子との問答
  • 韓非子と李斯
  • 韓非子の自殺

①外交に行く信

桓騎の敗北によって大きな痛手を被った秦は、国を立て直すため、政治面での強化を考える必要が出てきました。そのための人材獲得の対象に選ばれたのが、中国の中心部にある国・韓の政治家・韓非子でした。

嬴政に要請され、信は初めての外交に赴くこととなります。

②韓非子との問答

韓非子は信と会い、問答を繰り広げます。人の本質は悪で、だからこそ法律が必要だと主張する韓非に対して、人の本質は火だという信。だからこそ、人の力は使いようによって良いことも悪いことも起きるのだといいます。

信のこの答えに興味を示し、韓非は秦へと向かうことになります。

③韓非子と李斯

韓非は秦の国へと訪問します。そこで大きな歓迎を受けましたが、ほどなくして韓非は投獄されることとなります。

韓非を投獄した主犯は、秦の政治家・李斯でした。彼が言うには、韓非は秦国内で諜報活動をしているというのです。

④韓非子の自殺

李斯の問答の末、嬴政は慌てて韓非を牢から出すことにします。しかし時はすでに遅し、韓非は牢の中で自ら毒を煽って亡くなっていました。

李斯は、毒を贈った人物が姚賈という人物だと断定します。しかし、彼は秦の為に各国を諜報していた人物でした。韓非を殺害したのも、表向きスパイとしてもぐりこんでいることがばれないようにするためだったのです。

「キングダム」番吾の戦い編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

「キングダム」番吾の戦い編!感想と考察総集編【ネタバレ注意】

番吾の戦い編のあらすじ

  • 一見平穏な秦国内
  • 番吾の戦い・開戦
  • 李牧の狙いは王翦
  • 王翦軍・絶体絶命

①一見平穏な秦国内

秦国内は、つかの間の平穏を享受していました。家を得た信は羌瘣にプロポーズをし、負けられないひとつ増えました。

さらに飛信隊のムードメーカーである尾倒が結婚し、秦国内は束の間の平穏ムードに包まれまれています。一方の李牧とカイネの仲も進行しつつありました。

②番吾の戦い・開戦

趙へと攻め、桓騎を失った秦でしたが、中華統一のためには必ず趙を突破しなければなりません。そこで秦軍は部隊を再編制し、再び趙へと向かうことにしました。

前哨戦の砦は1日で終わりますが、まだまだ気を抜けません。本格的に両軍が対峙しました。

戦いの部隊となるのは番吾。総大将となるのは王翦と楊端和。もちろん信たちも戦いに参加することになりました。

対する番吾で待ち受けるのは、李牧と司馬尚。

③李牧の狙いは王翦

信は逃げる李牧を追撃しますが、うまくいなされ続けてしまいます。その内、信は李牧の狙いが王翦の首にあることに気が付きます。

一方の本陣では、司馬尚はじめ、多くの武将が王翦を狙って突っ込んできました。王翦軍は奮闘しますが、徐々に押し込まれてしまいます。

④王翦軍・絶体絶命

龐煖にもひけを取らない武力を持つ司馬尚はじめ、圧倒的な強さを持つ趙軍の前に王翦軍は次々に倒れていきます。王翦自身も打つ手がなく、名のある武将もまた次々に倒れる死地です。

王賁とその部下の尽力でなんとか王翦と飛信隊は撤退に成功します。しかし、秦軍は完全に大敗。桓騎を失った戦に続いて、2連敗を喫することになりました。結局、王翦軍で生き残ったのは王翦・倉央・糸凌の3人とわずかな手勢のみです。

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この記事を書いた人

マンガの購入に繋がるよう「魅力」を伝え、マンガ業界を盛り上げたい。そんな思いで作った「マンガ大好きドットコム」では、ワンピースやキングダムなどの私が好きなマンガの感想と考察記事を投稿中。最新話の情報も含まれますので、ネタバレにはご注意ください!

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